カナダのモトリーフールに「This Gold Stock Is Perfect for Nervous Investors」という記事が出ていたので紹介します。手っ取り早く述べると「カークランドレイクゴールド(KL:NYSE、KL:TSX)」がおすすめだと述べています。
This Gold Stock Is Perfect for Nervous Investors | The Motley Fool Canada
カークランドレイクゴールドの優れている点
記事によると、金鉱株には以下のような問題があるのだとか。
★金鉱株のよくある問題点
- 金価格の上昇で、会社が潤う
- 潤った勢いで事業拡大のために負債を積み増す
- 金価格が下落し、負債だけが残る
その点で、カークランドレイクゴールドの経営陣は慎重であり、ゆっくりと事業拡大していると述べられています。
記事中では、カークランドレイクゴールドの優れている点として「豊富な現金」と「金価格が横ばいだった2016年~2018年にも株価を上げた」点を述べています。
調べてみると、カークランドレイクゴールドが2019年末で保有する現金は707百万USDでした。この金額は同社の2倍の売り上げを持つアグニコイーグルマインズの2倍の金額です。この現金は、将来金価格が低迷したときに、他社の資産を買収することに役立つと述べられています。
また、もう1つの強みとして、金価格がほとんど変動しなかった2016年~2018年に、同社の株価は3倍になった点が挙げられています。
出典:yahoo finance
★凡例
- 赤:カークランドレイクゴールド
- 水:GDX(金鉱株ETF)
- 黄:GLD(純金ETF)
うん、たしかにこれはすごいですね。
生産量の増加と圧倒的な低コストが株高要因
気になったので、株価の上昇要因を調べてみたところ、採掘量の増加と、それにあわせてコスト(AISC)を低減していったのが効いてるようです。
同社のマーケティング資料によれば、2016年時点のAISCは930米ドルだったのに対し、2019年は564米ドルまで抑えられました。基本的に「金の価格 – AISC = 企業の利益」ですので、AISCが抑えられるほど、利益は増加します。
出典:公式サイト
利益が増えることによって、フリーキャッシュフローも増加しています。金鉱株は慢性的な赤字体質の企業も多いため、安定的に利益がある点は確かに評価できます。
出典:公式サイト
ちなみに、2020年3月までのAISCは776米ドルでした。この水準はカナダの一般的な金鉱株(バリックゴールドやアグニコイーグルマインズ)の約80%のコストに抑えられています。
本当に長期投資に良いかもね
ちなみに、カークランドレイクゴールドが保有する鉱山はカナダとオーストラリアです。どちらも政治的リスクのない地域ですので、本当に長期保有に向いているかもしれませんね。