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カークランドレイクゴールド(KL)が良いって話(2020年5月配信記事より)

2. 個別株銘柄分析

カナダのモトリーフールに「This Gold Stock Is Perfect for Nervous Investors」という記事が出ていたので紹介します。手っ取り早く述べると「カークランドレイクゴールド(KL:NYSE、KL:TSX)」がおすすめだと述べています。

This Gold Stock Is Perfect for Nervous Investors | The Motley Fool Canada

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カークランドレイクゴールドの優れている点

記事によると、金鉱株には以下のような問題があるのだとか。

★金鉱株のよくある問題点

  1. 金価格の上昇で、会社が潤う
  2. 潤った勢いで事業拡大のために負債を積み増す
  3. 金価格が下落し、負債だけが残る

その点で、カークランドレイクゴールドの経営陣は慎重であり、ゆっくりと事業拡大していると述べられています。

記事中では、カークランドレイクゴールドの優れている点として「豊富な現金」と「金価格が横ばいだった2016年~2018年にも株価を上げた」点を述べています。

調べてみると、カークランドレイクゴールドが2019年末で保有する現金は707百万USDでした。この金額は同社の2倍の売り上げを持つアグニコイーグルマインズの2倍の金額です。この現金は、将来金価格が低迷したときに、他社の資産を買収することに役立つと述べられています。

また、もう1つの強みとして、金価格がほとんど変動しなかった2016年~2018年に、同社の株価は3倍になった点が挙げられています。

カークランドレイクゴールドの2017年からの株価

出典:yahoo finance

★凡例

  • 赤:カークランドレイクゴールド
  • 水:GDX(金鉱株ETF)
  • 黄:GLD(純金ETF)

うん、たしかにこれはすごいですね。

生産量の増加と圧倒的な低コストが株高要因

気になったので、株価の上昇要因を調べてみたところ、採掘量の増加と、それにあわせてコスト(AISC)を低減していったのが効いてるようです。

同社のマーケティング資料によれば、2016年時点のAISCは930米ドルだったのに対し、2019年は564米ドルまで抑えられました。基本的に「金の価格 – AISC = 企業の利益」ですので、AISCが抑えられるほど、利益は増加します。

カークランドレイクゴールドの生産物の増加とコストの低下

出典:公式サイト

利益が増えることによって、フリーキャッシュフローも増加しています。金鉱株は慢性的な赤字体質の企業も多いため、安定的に利益がある点は確かに評価できます。

カークランドレイクゴールドのフリーキャッシュフローの推移

出典:公式サイト

ちなみに、2020年3月までのAISCは776米ドルでした。この水準はカナダの一般的な金鉱株(バリックゴールドやアグニコイーグルマインズ)の約80%のコストに抑えられています。

本当に長期投資に良いかもね

ちなみに、カークランドレイクゴールドが保有する鉱山はカナダとオーストラリアです。どちらも政治的リスクのない地域ですので、本当に長期保有に向いているかもしれませんね。