この記事では国内で取引できる「ブラックロック・ゴールド・ファンド」を利用し、金鉱株ファンドへの長期積立投資を検証しました。
金鉱株は短期取引が推奨されます。一度相場が崩れたら、資産が簡単に半分以下に減ってしまう値動きの荒さや、再び相場が上昇するまでに時間がかかることが理由です。
ですが、将来どこかのタイミングで値上がりすることが期待できるなら、意外と長期間の積立投資(ドルコスト平均法)とも相性が良いのでは?と思ったのがきっかけです。
ブラックロック・ゴールド・ファンドの特徴については以下の記事も併せてご覧ください。
さっそく積み立てをシミュレート
「ブラックロック・ゴールド・ファンド」を利用し、設定された2003年から毎月15日に1万円ずつ積み立てたときの損益を求めてみました。
出典:筆者作成
この期間、ブラックロック・ゴールド・ファンドへの投資月数は207か月で、207万円の積み立てを行いました。2020年5月18日時点の評価額は198万円で、約9万円の含み損を抱えています。
そもそも、ブラックロック・ゴールド・ファンドの基準価額は結構厳しいものがあります。
出典:SBI証券の基準価額をもとに筆者作成
積立投資(ドルコスト平均法)において、「初期に価格が高く、運用末期に価格が低い」状態は投資家にとって不利な運用になります。今回のケースでは2010年から2016年まで投資しているのに全く資産が増えない状態が続いており、正直心が折れそうな感さえありますね。
一方、2016年の価格上昇で、積み立てた資産は50万円近くも上昇するなど、少し価格が上昇すると資産も急激に増える特徴も見えます。
参考までに、2019年5月18日時点の投資家の取得価額は8,157円で、あと300円ほど価格が上昇すると損益はプラスに転じます。
超長期で待てるなら積立投資も悪くない??
歴史的に、金鉱株はあるときに急上昇し、大きな利益を生み出した後、その後数年は低迷が続くという傾向をたどります。
そこで、あらかじめ年単位でブラックロック・ゴールド・ファンドを仕込むのも悪くないと感じたところです。売り抜ける際は、ある程度の利益確定水準を決めておくのが良いのかなと思います。
なお、最後に株価が上がらなかったら悲惨(笑)ですが、さすがに2010年頃の金鉱株バブルが人生最後のイベントとは限らないでしょう。